実験くま君

順光と逆光を前記事で書いたので、その続き。
今日は雨なので、娘の机上をスタジオに仕立て、くま君にモデルをお願いした。
くま君が抱えているのは、COLOR checker PASSPORT X-rite 社製のカラーパレット。
机上スタジオのライティングはデスク蛍光灯を使用したが、この部屋は遮光カーテンではないので黄色いカーテンから透ける光が混ざりカメラが適切なホワイトバランスを捕えてくれなそうなので使用してみた。これを使い、くま君の毛並みが俺のモニター*で肉眼に近く見える色温度にしてある。

5枚の写真(例は下4枚)は、三脚を使いカメラを固定して、デスク蛍光灯の角度と距離だけを変化させている。影が解りやすいように露出は多少暗めに撮り、RAW現像時の調整はWB調整以外ほとんどしていない。

①ライトを正面上斜めから当てた。
くま君のあごしたに影がでている。くま君なのであまり気にならないが、人物だと首が真っ黒・・は。

②ライトを少し離し、向かって正面左側がから当てた。
上下の角度があれだが、ポートレートなのである片光線の写真となる。
カメラ、レンズ、光源、絞値、は同じでも光の角度で硬い(シャープ)写真にみえているだろうか?

③左からのライトをそのままにし、右からもう一灯デスク蛍光灯を追加した。
多少ほんわりソフトな感じにみえるだろうか?

④くま君の上後ろから近くからライトを当ててみた。前面が暗くなりすぎるので右側ライトを離して当てている(左側にももう一灯ほしいところ)が、逆光をイメージしてみた。
立体感があるようにみえているだろうか?
逆光を利用する場合、被写体への十分な補助光が必要だ。

準備3分、撮影3分、現像書き出し5分
机に固定されたデスクライトの角度を動かせる範囲内での乱暴で適当ではあるが、なんとなくイメージを確認できた。

相手が人物の場合、くま君と違い、顔は複雑な凹凸があるので光の当たり方による影響は非常に大きい。単にどこが明るい暗いだけでなく強調されたりするので表情すら変わってくる。
風景撮りでもこれは同じで、常に光を意識して撮影することが基本中の基本となる。
カメラがなんであれ何枚も撮った写真のなかに、すごくよく撮れてるな!と自己満足出来る1枚をみつけたことが有るはずだ。その写真はこれらの条件が揃っているはずだ。

意識しなくても絵ができちゃうカメラのおかげで忘れてしまわないように、そういうカメラで始めた人はこれに気がつかずに悩む事もあるだろう。
くま君の例はその違いがわかりやすく影をつくったが、これに限ったことではない。
どんな条件下でも絵が出来るカメラは高性能だ、そのスペック仕様がを広告に掲げ量販店の店員はそれをアピールするするのでこれはしかたがない。

1.撮影時、カメラをしっかり固定してぶれないようにする。
2.撮影に必要な明るさがあるか、被写体にどのように光があたっているか。
3.ピントはどこに合わせるべきか。
この3つをちゃんと出来れば、高性能?カメラの大部分の機能は必要なくなる。
これをまったく気にしないでも写るカメラの性能向上に各メーカー力を注いでいる。
デジカメ時代となり、携帯電話を含めれば、ほぼすべての人がカメラを持ち歩く時代になった今、んなこと考えずに、撮りたいものにカメラ向けてシャッター切れば写るカメラが数多く売れるんだから当然のことだ。

とは言え、どんなに機械で補正できるようになっても、光を記録する基本を守ったものとの差は埋まらない?

その他
上の写真は、くま君の鼻先にピントを合わせている。
85mmレンズで、くま君までの距離約1.5m、F5.6
くま君の足の裏は多少ボケている。(被写界深度)
全部にピントを合わせるならこの場合、8ぐらいまで絞ればよさそうだ。

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